• ホーム
  • 不妊治療におけるピルの使用方法について

不妊治療におけるピルの使用方法について

2020年01月08日

ピルを使用している人の数が増えてきていますが、避妊目的でピルを使用しているだけでなく、不妊症の治療でもピルが使用されることがあります。
不妊症を起こす病気として代表的なものに子宮内膜症がありますが、これは卵巣など子宮以外の場所に子宮の内膜と同じ組織ができてしまう病気です。

生理の時に出る出血は肥厚した子宮内膜が剥がれおちたもので、通常は剥がれおちた子宮内膜は子宮口から体の外に出ていきます。
それがなんらかの原因で子宮の奥の方へ向ってしまい、さらにそこから卵巣の方へ進み、子宮外で増殖をしてしまうと子宮内膜症を発症します。
本来はない部分に子宮内膜が増殖することで卵巣の周辺に子宮内膜が増えてしまうと排卵が起こらなくなったり、排卵が起きても卵子の通り道の邪魔をしてしまうことがあります。

また子宮内膜が子宮以外の部分にもできることで生理の時の出血量が多くなるという症状が出ることも子宮内膜症の特徴で、出血量が増えることでさらに子宮の奥に子宮内膜が入り込みやすくなり、さらに症状が悪化してしまうという悪循環になってしまうこともあります。

もうひとつの不妊症の原因となるのがホルモンバランスの乱れです。
女性の体はホルモンが丁度良く分泌されることで、排卵が起こり妊娠するという仕組みになっています。
ホルモンバランスが悪くなると排卵が起こる時期が不定期になったり、排卵が起こらなくなることもあり、そうなると妊娠することが難しくなります。
そのような時にピルを使用してホルモンバランスを整えると、身体の調子が元に戻りピルの服用を止めた後にもホルモンバランスが安定することがあります。
さらにはピルを利用すると人為的にホルモンの量を調整できるため、生理の日程をコントロールすることができるようになり、不妊治療で丁度良いタイミングに生理を起こす必要がある時に使用されることもあります。

このようにピルを使って不妊治療を行う際のピルの服用方法は避妊目的で使用する時と同じで毎日決まった時間に飲むという服用方法になります。

ピルの使用以外の不妊治療について

不妊治療にはピルを使用する以外の方法で行うものもたくさんあります。
まず不妊治療を始めて行う時には生理周期が安定しているか、排卵がきちんと行われているかを知る材料となる基礎体温をつけて、排卵の時期に合わせて性交を行うタイミング方という方法で行います。
タイミング方は身体への負担が少ないために、最初に行われる代表的な不妊治療法です。
タイミング方を行う時には基礎体温を測るだけでなく、卵巣の様子を超音波エコーで見ることで、排卵が起こるタイミングを予測し、性交に最適なタイミングを決めることで妊娠する確率を上げることができます。

タイミング法だけでは妊娠が成功しない時には人工授精法という方法がとられます。
これは精子を採取して、細いチューブを通して精子を子宮内に人工的に注入することで妊娠の確率を高める治療法です。
人工授精を行う時には女性が排卵をするタイミングで精子を注入し、受精を促します。

それでも妊娠が成立しない時には体外受精という方法で体の外で受精卵をつくり、できた受精卵を女性の体の中に戻すという方法で妊娠する可能性を高くします。
この方法では精子を採取するだけでなく、卵子も採取する必要があるため排卵の時期に女性の体の中から卵子を取り出す処置が必要になります。
また受精卵を作ることは人為的に行うことができても、その受精卵が着床するかどうかはわからないために、必ず妊娠ができるわけではありません。

このようにいくつかの不妊治療法がありますが、不妊治療には保険が適用されないために費用がかかることと、身体的な負担だけでなく精神的な負担も大きくなることがあり、カップルでよく相談して進めていくことが大切です。
お互いに協力し合いながら治療していきましょう。